展示會ニュース 2017.03.13
2016年11月11日、ジェトロ広州事務(wù)所は日中（広東?。└啐h者産業(yè)交流會を開催、介護施設(shè)、福祉機器?用品、サービス関係の日系企業(yè)16社が參加した。特に、來年広州初の日中企業(yè)が連攜した介護施設(shè)の開設(shè)に向けて準備を進めているメディカル?ケア?サービス㈱の取組みが注目を集めていた。 広東省で介護施設(shè)運営に至った経緯と今後の展望などについて、広州國投悅康美邸養(yǎng)老服務(wù)公司（メディカル?ケア?サービス㈱と中國國家開発投資公司の合弁會社）の和手明総経理に聞いた。
＜認知癥高齢者の介護サービスが事業(yè)の中核＞
メディカル?ケア?サービス㈱（本社：埼玉県、1999年11月設(shè)立）は介護施設(shè)の開発? 運営?管理を行っている會社であり、日本の27都道府県に274の介護施設(shè)を運営、うち 241 施設(shè)は認知癥介護サービスを提供しており、認知癥高齢者の介護サービスが事業(yè)の中核を擔(dān)っている。日本以外には中國とマレーシアを初めとする東南アジアでも事業(yè)を展開している。 中國での初めての介護施設(shè)「護理院」（瑞慈美邸護理院）は、2014年12月に現(xiàn)地病院と合弁で中國南通市（江蘇?。─碎_設(shè)。定員100床が、開設(shè)2年間で満床になるなど、事業(yè)としても採算を確保できていることから、中國進出している日本企業(yè)の中でもトップランナーとしての取組みが注目される。南通での事業(yè)モデルと経験を生かして、広州市で中國2施設(shè)目の介護施設(shè)プロジェクトを中國國家開発投資公司との合弁事業(yè)として企畫、同プロジェクトは広州初の外資による介護施設(shè)事業(yè)になる。
広州國投悅康美邸養(yǎng)老服務(wù)公司 和手明総経理
南通市瑞慈美邸護理院
＜認知癥介護サービスと介護人材のマネジメント強化で事業(yè)を黒字化＞
南通の「瑞慈美邸護理院」施設(shè)を利用する高齢者の年齢層はほとんどが80歳以上であり、 うち１/3が認知癥高齢者だという。利用料金は地域の一般介護施設(shè)の2倍で高めの設(shè)定で はあるが、同社が強みを持つ認知癥介護サービスを提供し、高齢者家族と利用する高齢者も満足し、納得いただいていると話す。実際、施設(shè)に入った認知癥高齢者の癥狀が改善し、高齢者家族からも信頼を得ている。
中國での介護施設(shè)運営について、和手明総経理は、「南通での初めての施設(shè)運営は最初苦 労もあったが、有能な介護人材の抜擢（南通の瑞慈美邸護理院の看護師長は22歳の若手）、 インセンティブ制等一連の取組みが事業(yè)運営面で大きく貢獻している」と話している。
＜高齢者産業(yè)事業(yè)の新たなビジネスモデル構(gòu)築を目指し広州へ＞
広東省での事業(yè)展開について、和手明総経理は「中國には100床以上規(guī)模の介護施設(shè)が2 萬施設(shè)あると言われるが、10年～15年後には70萬施設(shè)になると見込んでいる。広州だけ でも、潛在的な介護施設(shè)ニーズは 25萬人いると言われるが、現(xiàn)狀の施設(shè)は1萬床に留まり、 市場ポテンシャルは大きい」と市場規(guī)模への期待に加え、「広東省は香港と近く、ビジネスのやり方も香港企業(yè)と似た柔軟な考えを持っていると感じる。また、今後既存のサービスに IT、物流、教育、金融等の要素を加えた新たなビジネスモデルの導(dǎo)入も検討するなど、 関連分野で強みを持つ深セン企業(yè)との連攜の可能性も視野に入れたい」と意気込みを語る。
2015年末時點で、広東省の60歳以上の人口は1,278萬人を超え、総戸籍人口の約14.2％、 2020 年には1,500萬人、総戸籍人口の15.8％を占めると予想され、広東省の高齢者産業(yè)市場ポテンシャルは大きい。北京、上海、大連等地域に比べると、広東省で高齢者関連事業(yè)を展開する日系企業(yè)數(shù)はまだ限定的であるが、メディカル?ケア?サービス㈱のような日中企業(yè)の連攜事業(yè)が今後増えていくことが期待される。
